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黒味岳分岐。ここから30分程、急坂を登ると屋久島三岳の一つ
黒味岳山頂である。当初の計画では黒味岳も登る予定であったが、
早朝より7時間弱歩きつづけてきた私たちは見上げる黒味岳が
宮之浦岳の何倍もの高さに見える。とてもじゃないが、登る気も起きない。
まして、最終バスの時間にこのペースだと15分も遅れてしまう。
もう私たち親子には余裕がなかった。
途中で何度も挫折して心が折れた。
そもそも宮之浦岳山頂で、後は降りだ!楽勝ーなどと
侮っていたのが間違いだった。
なだらかな降りをイメージしていたため
起伏の激しい復路には精神的ダメージが大きすぎた。
降りがあれば登りもある。あたりまえのことなのだが、
下山する中で何度も繰り返し登りを重ねると
少しづつジャブのように効いてくる。
「なんで来てしまったのか?」という後悔の念が
湧き出したのもこのあたりからだ。
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坊主岩 第二展望所からしばらく歩くと縦走の醍醐味ともいえる180度パノラマが開けてくる。右も左も視界が開け、聳える宮之浦岳や口永良部島などを遠望できる。それと同時に織り成す景色を彩る準主役級の岩や峰が次々と登場する。主役はもちろん宮之浦岳だ。最初に現れるのが坊主岩で、見るからにその名の通りなのだが、実際肉眼でみるとそのスケールに驚かされる。数百メートルも離れた場所でこの大きさは圧巻。ここは目の保養だけにして絶対に近寄りません。坊主岩の向こう側は断崖絶壁になっていますから。こわ〜。
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