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淀川登山口から紀元杉バス亭までアスファルトの
道を歩く。もう辛いピークはやってこない。心も
軽やかだ。淀川登山口で出会った若者たちはタクシーで
通り越していく。親指を突き上げヒッチハイカーの
ものまねをして別れを告げる。踏破した幸福感
からかジョークの切れも小気味良い。いや、実は
乗せて欲しかったというのもまんざらではない。
約25分後、紀元杉バス亭に到着。時刻表を確認する。
夏場の間、期間限定で時刻表が変更されていた。午後4時21分が
最終バスの時刻だ。結果的に45分程早く着いた訳だが、
バス亭のそばにあった水場でゆったりと時間を過ごすことができた。
冷たい水が足先に染み渡り、疲れを癒してくれた。
ひんやりとして、とても気持ちが良かった。
あとがき。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
屋久島縦走中感じたことや、
息子との数々のエピソードを自分なりに綴ってきました。
中でも悪路や危険箇所での恐々しい場面や、テントでの
酸欠の話など、これから屋久島縦走を計画される方にとって
は尻込みしそうな場面もありましたが、
充分に計画をして、気力体力を備えていれば
屋久島縦走は誰にでも叶えられるものだと信じています。
宮之浦岳付近では女性の登山客の方も多く見られました。
最後に、私たち親子みたいに辛い思いをしないで、愉しんで
登山していただく事を願ってやみません。そして数々の
美しい景色や、縦走の醍醐味を味わってください。
それからガイドさんを付けられることをおすすめします。
いざという時は命の守り神となられますから。。
終わり。
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翁杉 大株歩道に入り、最初に出会う屋久杉が翁杉だ。樹高23.7m、幹周り12.6m、標高1000m、推定樹齢2000年の名木だ。凛とした佇まいが印象的で、苔むした表面は幾重にも絡み合うように、ヒノキやヤマグルマ、サクラツツジ、ナナカマドなどの着生植物が根が張り、生命の躍動感さえ感じ取れ圧倒される。
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