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ウィルソン株からは1時間程度。標高1190m、大王杉が天高く聳え立つ。
その存在感は縄文杉をも凌ぐもので、縄文杉が発見されるまでは
屋久杉の王者に君臨していた杉だ。
その威光は現在でも少しも衰えることなく、見るものを圧倒
する。周囲の木立から抜きん出る大木は遠めに見ても
圧倒的な存在感を漂わせる。気品といい貫禄といい、
威風堂々たる容姿は大王杉という名に恥じることなく
人々を魅了し続けている。
大株歩道もこの辺りから架橋に入る。疲労度もピークに
達してくるころだ。ここから概ね1時間弱、縄文杉までの
道のりが続く。
根元には3箇所の亀裂があり、中はかなり大きな空洞になっている。
以前は大王杉の上部の根元を登山道が通っていたが、根の踏みつけなど
が心配され現在では迂回するルートになっている。この辺りからが
世界自然遺産地域に登録されている。
近くには風雨などの影響で巨木が倒れています。
倒れた巨木の上には、ぽっかり陽のあたる場所ができます。
その明るい倒木の上に杉の種が落ちると芽が出て育っていきます。
これを倒木上更新と呼んでいます。倒れた木の上に新たに芽が出て育ってい
きます。屋久島では何千年もかけて世代交代していきます。
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投石平 宮之浦岳山頂から1時間半。栗生岳のピークを越え、翁岳(1880m)、安房岳(1847m)、投石岳(1830m)、を巻きながら歩いてくると、標高1680mの投石平に到着。到着といっても単なる通過点なのだが、ここからは黒味岳を眺望でき、黒味岳北東斜面や投石岳南斜面に温帯から亜高山帯にかけての森林が見られる。白骨化した古存木(こそんぼく)や、矮小化したスギ、ヒメシャラ、ヤマボウシ、ヤクシマシャクナゲなどが低木林となって分布している。
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