ウィルソン株
ウィルソン株
(推定樹齢約3,000年)天に向かって聳える木立に囲まれて圧倒的な存在感を見せるウィルソン株。内部は10畳くらいの広さで中心部のやわらかい部分が腐敗して、広い空洞を作っています。内部からは天空を望むことができ不思議な感覚を覚えます。
屋久島・ウィルソン株内部から見上げる屋久島・ウィルソン株内部には湧き水が流れる
切り株の中に湧き出るせせらぎに耳を澄ますと神聖な気持ちになります。まるで洞窟のような不思議な空間の中には神様を祭る小さな祠があります。かつての木こりたちはここで山の神に感謝の気持ちを表していたのでしょう。
清らかな内部の空間から頭上を眺めてみる。そこには天にも続くような真っ直ぐに伸びた若い木立たち。その枝の隙間から木漏れ日が差し込んでくる。屋久島では日のあたらない場所ではスギは育たない。
きっとこのウィルソン株が伐採されたおかげで周囲の木立も育つことができたのだろう。そう考えるとこの内部は母なる聖地ということになるのだろうか。
屋久島・ウィルソン株内部には祠が祀ってある屋久島・ウィルソン株内部はゴツゴツしている
屋久島にある屋久杉の大切り株。1586年(天正14年)牧村の五郎七が足場を組み、豊臣秀吉の命令により大坂城築城(京都の方広寺建立とも)の為に切られたといわれる。胸高周囲13.8m。1914年に名前の由来となる、アメリカの植物学者ウィルソン博士により調査される。株の中には、清水が湧き出ている。また祠がある。また切られた幹は、結局運び出すことが出来ず、下の沢に放置され今でも残っているとされる。