バプーオン
バプーオン
バイヨン寺院のすぐ東に隣接するようにあるバプーオン。この寺院は「隠し子」という意味を持つ遺跡で、3層からなるピラミッド型の建物は、かつてはバイヨンよりも高かったと言われる。
東塔門を入ると、ワット造営の試作として作られた長さ200mにも及ぶ円柱列に支えられた「空中参道」がある。高さ2m程の円柱が4列に並べられ、その上に敷石があり、東塔門から中央部までつながっている。
元来、参道は地上と天界を結ぶ架け橋の意味があり、そういった観点から生み出されたものと推測できる。参道を渡って内部に入ると、祠堂があり、周囲は回廊で囲まれている。
隠し子伝説
当時、シャムの王とカンボジアの王は兄弟だった。あるとき、シャム王が自分の子供をカンボジア王に預けたいと申し出て、カンボジア王も喜んでその子供を預かった。しかし、カンボジアの廷臣たちは、シャムの王の謀略と反対し、王子を殺してしまった。
これに怒ったシャム王はカンボジアに大軍を進行させた。そのときにカンボジアの王妃が自分の子供をこの寺院に隠したと言われる。これがパプーオン(隠し子)の由来となっている。