ベンメリア

ベンメリア
ベンメリア
アンコール・ワットから東へ約40km。環濠幅45m、周囲4.2kmと、規模こそはアンコールワットに 及ばないが、類似点も多く、「東のアンコール」と呼ばれていて、 現在は閑居な佇まいの中、ひっそりと佇んでいる。

 

これといった修復をされることなく、瓦礫のように散在していて、歩くのにも けっこう神経を使わなければならない。この寺院からさらに東へ約60km行ったところに、 アンコール時代最大の寺院、コンポン・スヴァイのプリア・カンがあり、アンコールワットから ベンメリア、プリア・カンまで直線で結ばれている。

 

したがって交通の拠点になったことは言うまでも無く、東・西の大寺院、 北西のクーレン山、北東のコー・ケーヘ向かう交通の要衝として繁栄したと見られる。 建造された時期は定かではないが、建築技法やレリーフなどからアンコール・ワット建造前の 11世紀末〜12世紀初頭といわれている。

 

平面展開型の寺院構成として造られ、当時としては近代的な外観と、 大規模な貯水池に延びる配置形式や細部装飾などは、アンコールワットと類似する点が多い。 建物の一部は回廊がかろうじて残っているが、内部は真っ暗で、恐々として 確認するには勇気が必要。

 

シェムリアップからは道路も整備されていて、2〜3時間程度で行くことができる。 しかし、雨季になると、水没する箇所も多く、四輪駆動車かピックアップトラックでないと行けない。 また、山裾を迂回するルートになっていて、最悪の場合、盗賊に出くわしたりするので、 単独では絶対に行かないほうがよい。

 

ベンメリア

トピック