アンコールワットの朝日
アンコールワットの朝日
年末からシェムリアップに入った僕たちは、数日に渡ってアンコール遺跡を訪れた。なかでも一番印象的だったのはアンコールワットの朝日です。ただでさえ朝日を見ると崇高な気分になり、なんとなく心が澄み切った感じがします。
それが、年末の大晦日から初日の出を見ようと出かけたわけですから、それはそれは、幻想的な雰囲気に包まれたのは言うまではありません。通常の見学時間とはことなり、夜も入場することができ、この日ばかりはといった人々が世界中から集まってきます。
アンコールワットに入ったのが夜の9時頃。辺りは真っ暗でこれといった照明もなく静寂につつまれます。次第にカウントダウンが近づいてくると、辺りは多くの観光客で埋め尽くされていて、随所で地元の若者のイベントなどが開催されていた。
そして歓喜のカウントダウンが開始されると、数千にも及ぶ大合唱がはじまり、皆それぞれに新年を祝っていた。僕たちも類に漏れず、ビールを片手に乾杯をしたのを昨日のように思い出します。
さて、アンコールワットの幻想的な朝日ですが、どこから見ても絶景といって良いのですが、いくつかのポイントもあります。まず、定番となっているのが、西参道からの眺めです。ここからの眺めは地平線や大地から陽が登るのとは違って、アンコールワットのシルエットが序所に薄暗く浮かび上がり、暁の光の中に次第にその全容が現れてくる、まさに幻想的な日の出です。
時間とともに空の色が変わり、様々な表情を見せるアンコールワットは西参進上の西塔門から聖池までの間がベストポイントで、中央塔を含んだ全体像がシルエットとして浮かび上がります。
また、西塔門から聖池付近もおすすめで、大地より登った朝日がしばらくたったあと、5本の中央塔のシルエットの影に現れる時間帯が見所です。中央塔と朝陽が重なり、聖域を照らし出す神秘的な陽の光が見事に融合した幻想的空間を創り出します。
逆さアンコール・ワットでも有名なポイントは、参道を渡らず外堀のワットに向かってやや右側に位置する聖池からがベストで、5本の中央塔が姿を現し、水面に映る逆さアンコール・ワットが見事です。サンセット時にも同じくお勧めです。
アンコール三聖山のひとつにもなっているプノン・バケンという高さ約60mの山の山頂の神殿からは360度開けた大パノラマが広がります。ここはサンセットでも有名なスポットで、アンコール遺跡群の中では最も高い位置からサンライズを眺めることができます。