アンラプラ

アンラプラ
アンラプラ
バリ島の東部・東北部へ走るベモの重要な基地アンラプラ。カランカスム県の県庁所在地であり、かつてはカランガスム王国の都として栄えた歴史のある町だ。

 

かつてアンラプラの町に都を置いていたカランガスム王国はバリ島に逃れたマジャパイト王朝の貴族たちが16世紀初頭築いたゲルゲル王朝から18世紀始めに分かれ、バリ島最強といわれるまでの勢力を誇っていた。

 

19世紀半ばにオランダのバリ島侵攻が始まり、1895年のロンボクでの敗戦後オランダの支配下に入った。西洋文化と王宮文化が古い歴史の上に融合した古都なのである。

 

王族が西洋文化を取り入れはじめたのが19世紀末、オランダの支配下に入ってからでバリ島では王宮や近郊の遺跡に異色ともいえる西洋とバリ島の混交文化が残っている。

 

1963年当時にアグン山が大噴火した際、王朝時代の名前そのままにカランガスムと呼ばれていた。このような災いが二度と起きないようにと願って噴火で大きな被害を受けた町は町の名をアンラプラと改名した

 

アンラプラの町の中心街はガジャ・マダ通りJI.GajahMadaを中心に、西側に延びる道路沿で、商店や映画館、銀行などが並び、なかでも、バス&べモ・ターミナルのある周辺はワルンや市場が集まって賑やかな一角を形成している。

 

アグン・カランガスム王宮もガジャ・マダ通り沿いには町一番のみどころともいえるカランガスム王朝時代の遺跡がある。町の南約5kmのところにタマン・ウジュン、北西約6kmのところにタマン・ティルタガンガという、いずれも20世紀初〜中期に造られたとされる。

 

バリ島東部の各方面へ行き来するベモ。ガジャ・マダ通りの1本西側の道に賑やかなバス&ベモ・ターミナルがある。周辺は客引きの呼び声が行き交う。

 

さらに屋根付きの市場の店と店の隙間の路地から入って行くと、野菜や果物、東部ぶ産の塩や生鮮食品、雑貨などが所狭しと並べられている。