故宮博物院
台北観光といえば必ずといってよいほど、ここ 故宮博物院に立ち寄る。なんといってもその規模と 収蔵品、展示品などははるか日本の比ではなく、 アジア最大の規模を誇る。
広大な敷地を歩き回り、展示品の一つ一つを丁寧に 見て回ることは一日ではとうてい不可能な領域にあり、 一般的な観光コースでは大まかなものばかりを かいつまんで足早に見て回ることになる。
しかしながら、現実に味わうスケール感は 時空を超えた中国4000年の歴史に圧倒され、 その迫力に感動するばかりだ。
一つ一つの展示物より体感するスケール感を ぜひ味わいたい場所だ。
台北市街から北東へ8kmほどいった ところの丘陵地にある故宮博物院は世界でも 有数の博物館に数えられている。
展示物は７０万点を超え、 ほとんどのものは中国歴代皇帝が所有した 国宝級のものばかりだ。 もともと北京の紫禁城に所蔵されていたが、 近代中国の絶え間ない戦乱を避けるように、北京から南京、 そして台北へと移送された。
豪壮な建物は伝統的な中国宮殿造りで、正面に聳える４層の 本館を中心に、神秘的であり華やかな風貌を漂わせている。
中国歴代の王朝から伝わる青銅器、陶磁器、玉器、書画、 象牙製品、漆器、彫刻などの国宝級芸術品や中国4000年の 歴史を物語る、重要な文物が収蔵されており、 常時6000〜6500点が展示されている。
特に有名な故宮の至宝数百点を除いては、3〜6ヶ月ごとに 展示品を入れかえている。だから、65万点全部見るには 十数年の歳月が必要となる。
本館１階に入ると、まず、床と壁が全部大理石造りで豪華 なのに圧倒される。そして入ってすぐの正面ホールには 故蒋介石総統の肖像画がある。館内は禁煙・撮影禁止なので、 カメラは入口右脇のクロークに預けることになる。
故宮とは明・清の時代500年に渡って中国の政治・文化の 中心になっていた、北京の紫禁城のことで、ここの故宮博物院 は、北京・故宮博物院と南京の中央博物院にあった。 国宝級美術品70万点を台北郊外に移し、新たに中国式４層建築の 故宮博物院を建設したものである。
収蔵品の大半は、中国の歴代王朝がその絶大な権力によって 収集した逸品ばかりである。歴代の皇帝は美術品を好み、 文物を愛するものが多かった。皇帝直営の工場をつくり、 玉を磨かせ、陶磁器を焼かせ、書画を描かせた。
金に糸目をつけずに最良品をつくらせ、最良の１点だけを 残してそれ以下の数千個を全部壊させたりもした。その他、 地方の高官が出世のために皇帝に謙譲したもの、家産の 没収品、買い求めたものである。
これら前代の王朝の収集品は歴代皇帝に受け継がれたので 清朝の混乱で外国に流出した一部の美術・骨董品を磨き、 中国技術の粋が故宮博物院で今日も見られるわけである。 収蔵物は青銅器、陶磁器、書画が中心で、品・量ともに 世界の他の美術・博物館の追随をゆるさない。しかも、 すべて中国文物ばかりである点も特筆すべきである。
台湾の魅力は一に故宮、二にグルメ、三に大自然という。 第一に挙げられている故宮観光には、終日かせめて半日を あてて欲しい。それには予備知識を仕入れていくのが 賢明。
所在地 台北市士林区至善路二段221号
電話番号 886-2-2881-2021（代表）
FAX 886-2-2882-1440
開館時間 09:00〜17:00（ただし入場は16:30まで）
※ 2007年7月1日より、毎週土曜日は 09:00〜20:30
休館日 なし（年中無休）
入館料 一般：160元、学生80元（学生証提示）、団体100元（10名以上の場合）
※ 2007年3月1日より、毎週土曜日17:00〜20:30は無料
順益台湾原住民博物館
故宮博物院近くに1994年に建てられた4階建ての博物館。 タイヤル、アミ、ツォウ、ヤミ、バイワン、ブヌン、ルカイ、 サイシャット、ピナンの台湾原住民９種族の工芸品、楽器、 家屋模型、日用品、服飾などを展示している。
故宮博物院から徒歩5分
時間：10：00〜18：00
休日：月曜
