中正記念堂
台北の市内観光では必ずといってよいほど、ツアーの一つに 組み込まれている中正紀念堂。 写真は、 中正紀念堂正面玄関。「大中至正」の文字は蒋介石 の座右の銘で、「何事も中庸が正しい」という意味。
通りに面した大中至正門は見るからにそびえ立つ感じで、 高さ30メートル、そのほとんどは大理石からなる。
この中正紀念堂は蒋介石の死後、蒋介石の業績を称えるために 作られたもので、中には巨大な銅像があり、微動だにしない衛兵に 守られている。中正は蒋介石の本名でもある。
晴天白日を表す青い屋根瓦と白い大理石のコントラストが 美しい。高さ70mの台湾最大の公共建築物。 故蒋介石を偲んで建てられ、2階には巨大な 故蒋介石のブロンズ像がある。毎日10時と15時に 衛兵の交代式が見られる。
夜になると幻想的にライトアップされる。
中正紀念堂へと上るの階段
中正紀念堂へと上るの階段の数は、蒋介石の享年と同じ89段になっている。 さっそく中へ入ってみるとそこには蒋介石の銅像が凛として鎮座している。 写真では解りづらいがその表情は苦悩に満ちた慈悲深い眼差しと、台北建国 に向けた大いなる父の表情を垣間見ることができる。
中正紀念堂にしばらくたたずんでいると、静の強さがひしひしと伝わってくる。まるで作り物のように微動だにしない衛兵。緊張感が張り詰める中、蒋介石を守る姿と、台北の歴史が凄まじく重なってくるようだ。なぜだろう、ふと考えてみる。衛兵としばらく対自してみると気づくと思う。
静寂という静の強さに、こちらの心が動かされる。いろんな雑念が脳裏を駆け巡る。訓練されている衛兵とはいえ、同じ人間なのだが、まだまだ自分の弱さを感じさせられた。完敗。今度来るときはもう少し成長したいと思った。
定時毎に衛兵の交代式が行われる。ここぞとばかりに視線を送る。動き出した瞬間から動の雰囲気に包まれる。床を突き刺すようなガチン、ガチンと靴音が響き渡る。さっきまでの静寂とはまるでかけ離れた雰囲気だ。交代式といってもすぐには終わらない。ゆるやかに静かに、少しづつ、進んで行く。時間的にどうだろう、今まで立ちすくんでいた衛兵がゆっくりと一歩一歩、歩きながら退場していくのにざっと10分はかかったことだろう。お疲れ様と労をねぎらいたい。
中正紀念堂の敷地内には中正公園や国家戯劇院、国家音楽庁も隣接する。いずれも豪華なつくりになっている。台北のオプションツアーには必ずといって良いほど組み込まれているので、機会があったら訪れていただきたい。先ほどの衛兵交代式の時間に合わせてスケジュールを組んであるはずだ。
ランタンフェスティバル
台湾では旧暦の正月15日を「元宵節」と呼び提灯(ランタン)を掲げ、華やかに正月を楽しむ習慣がある。台北では政府主催の「ランタンフェスティバル」が旧正月15日から3日間、中正記念堂で盛大に開催される。周辺は提灯だらけになり、レーザービーム等をつかった大規模なイルミネーションが見事。