屋久杉の再生

屋久杉再生のメカニズム

スギは陽樹で日光が当たる場所で発芽するため、伐採や台風などによる倒木で空間ができると、新しいスギがいろんな樹種と一緒に芽を出す。これが天然のスギの育つ第一歩である。
生存競争に打ち勝ったものだけが、大きなスギに育つことになるが、屋久島は雨が多いことや霧がかかることから木の生育に欠かせない水分の補給が容易なため、切り株や倒木の上でもスギが大きくなっている。これが切り株更新や倒木更新と呼ばれ、屋久島では比較的容易に見ることができる。

 

ウィルソン株周辺、花山、小花山などでは、300年生前後のスギ林が見られるが、これは旧藩時代にスギが皆伐され、その跡の広い空間に一斉にスギが更新したためと考えられる。

 

倒れた木の植えに芽生える屋久杉風災により倒れた屋久杉

 

屋久杉の再生 屋久杉の再生
倒木上更新

 

樹齢1000年以下の小杉、いわゆる屋久杉の子供達の生態系を考えてみる。

 

屋久島では雨が多く、木肌や岩に生えた苔から樹木が芽生えることが少なくありません。良く観察していると面白い光景と出会うことができます。

 

杉は明るい所でした育たないため、びっしりとつまった小杉の林などでは新しく育つ場所がありません。

 

ところが何かの風雨などの影響で巨木が倒れると、ぽっかり陽のあたる場所ができます。その明るい倒木の上に杉の種が落ちると芽が出て育っていきます。これを倒木上更新と呼んでいます。倒れた木の上に新たに芽が出て育っていくわけです。

 

倒木や切り株の上には小さな若い芽のたくましい生命力を感じることができます。

 

倒木上更新は深い森の中で展開される絶妙な世代交代の仕組です。

 

屋久杉と小杉
国有林の施行において、樹齢1000年以上を屋久杉、
1000年未満を小杉として区分している。

 

屋久杉は内地のスギに比べてみると、

 

1、幼齢木の葉は非常に硬く鋭く尖っている。
2、樹皮が緻密ですべすべして灰褐色をしている。
3、材は赤褐色で、樹脂分が内地材の6倍以上もあり、
  香気が高く非常に腐りにくい。
4、老木(巨木)になると幹の大きさに比べ枝葉の量が
  少ないなどの特徴がある。

 

参照:屋久島森林環境保全センター
   「屋久島の森林」