アンコール遺跡について

アンコール遺跡

アンコール遺跡について

「すべての道はアンコールに通じる」。この言葉がアジアを旅しているとたびたび頭の片隅に現れる。中国、ベトナム、タイと、整体師としての武者修行出かけたのが2008年末。中国は大連、傅先生に師事し、ベトナムではホーチミンにてマッサージ店を渡り歩いた。さらにタイではタイ式マッサージの真髄ともいえる、タイ古式マッサージの現場で多くの痛みを抱える人々を目の当たりにしてきた。

 

足掛け1年にも及ぶ武者修行で、常に僕の背中には60Lのザックがあった。必要最小限のものがこれに詰め込まれている。時には1晩5$の安宿へ泊まったり、バックパッカーが集うゲストハウスで情報交換をしたり、移動する際などヒッチハイクは常套手段でもあった。

 

そんな行き当たりばったりの整体武者修行の後半、タイのチェンマイでかけがえのない友人Tさんと出会うことになる。Tさんはベトナムのハノイ出身で貿易の仕事をしている。語学も堪能で、片言の日本語ならOKだ。

 

そのTさんの知人がカンボジアにいるとのことで、アンコール遺跡を見に行こうということになった。整体の仕事とはあまり関係がなかったが、旅の総仕上げとして近隣諸国を支配したクメール王朝に触れてみたい。そんな想いでアンコール遺跡への興味が深まった。

 

アンコール遺跡

 

タイからアンコール遺跡へはバスで約10時間かかる。バスの乗り心地も良く、小奇麗にしてなかなか快適だ。だが、なぜか料金が3000円と5000円の2パターンある。このからくりは乗車から8時間程度たって容易に解った。カンボジア国境を越えるとアスファルトの道路から真っ赤な土の道路に変わる。果てしなく続く直線道路。赤土の砂煙を上げ少しずつアンコール遺跡へと近づいているのを実感する。

 

順調に進んで、アンコール遺跡の観光の起点となるシェムリアップまであと2時間くらいのところで突然バスが止まった。運転手曰くなんらかのトラブルが発生したとのこと。ですから、ここから先は5000円のチケットを購入した客は別のバスが迎えにきます。3000円のチケットを購入した人は、ここで下車して近くの宿で1泊するか、2000円を追加して別のバスに乗り換えてくださいとのこと。

 

結局、満員のバスの乗客全員が5000円のチケットを買わされたわけだ。皆それぞれにブーイングだったが多国籍の言語が飛び交う車内はある意味貴重な体験をさせていただいた。そして、いくばくかの一体感を共有できたのも事実だ。このからくりの実態というのは、運転手曰く「必ず目的地まで届ける」という保障だと言うが、その限りではないことも言うまではないだろう。

 

アンコール遺跡

 

カンボジアの国境にあるアンコールワットを模したゲートを通過し程なくすると、観光の拠点になるシェムリアップの町へ到着する。道端にはフルーツやアイスクリームを売る屋台がたちならび、交通量もグンと多くなる。主流はやはりバイクが多いようだ。また、日本のランドクルーザーなども多く見かけた。

 

ホーチミンでもこういったバイクの群れを見かけたが、単に移動する手段としてではなく、灼熱の太陽に照らされた身体を冷ます目的もあるようで、夕涼みのためバイクに乗って同じところをくるくると回っているライダーも多い。暑い国ではどこも万国共通のようだ。

 

アンコール遺跡

 

いよいろシェムリアップに到着。アンコール遺跡を観光する人の多くが、この町を基点にして観光する。シェムリアップ自体はこれといった特色もなく、皆一様に何もない町という。しかし、その何もない町がとても心地よい魅力をもっている。物価も安く、治安もまずまずといって良いだろう。

 

僕たちは今夜の宿泊先となるタケオに向かった。タケオは「シェムリアップの宿」で触れて見たいと思うが、とてもリーズナブルでバックパッカーにも人気の宿だ。ここを拠点にアンコール遺跡を巡ることになる。今回のメインは2日後の大晦日の夜からアンコールワットに出かけ、新年のカウントダウンと初日の出を拝むこと。ややスケジュール的にハードなところもあるが、頑張ってクメール王朝に触れてみたい。

 

アンコール遺跡

 

写真右が友人のTさん。左がわざわざ迎えに来てくれたTさんの知人Hさん。 いちおうHさんの案内でアンコール遺跡を回ることになっているが、Hさんもそこまで精通しているようではなく、 やや頼りない感もありましたが、懇切丁寧に案内していただきありがとうございました。

 

このサイトではHさんの案内をもとに少しでも解りやすくアンコール遺跡を紹介していますが、 僕も勉強足らずのところもあり、完全ではないこともご理解ください。また、ところどころに Wikipediaの参照を設けさせていただきました。詳しくはそちらをご覧ください。

 

アンコールの主な遺跡

アンコールの主な遺跡
中心部

アンコール・トム(バイヨン、クリアン、象のテラス、バプーオン、プレヤ・パリライ、プレア・ピトゥ、ライ王のテラス、ピミアナカス)、
アンコール・ワット、
プノン・バケン、
バクセイ・チャムクロン、
トマノン、
チャウ・サイ・テヴォーダ、
スピアン・トマ

東部

タ・ケウ、タ・プローム、スラ・スラン、プレ・ループ、バンテアイ・クデイ、
バンテアイ・サムレ、タ・ネイ、東バライ、東メボン、プラサット・クラヴァン

北東部

クオル・コー、ニャック・ポアン、タ・ソム

北東部郊外

バンテアイ・スレイ、クバール・スピアン

北部

プリヤ・カーン

西部郊外

西バライ、西メボン、アック・ヨム

南部郊外

プノン・クロム

南東部郊外

ロレイ、プリア・コー

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