ヌガラ
ヌガラ
ヌガラはバリ島西部で最も大きな町で、ジュンプラナ県の県庁所在地でもある。とはいっても、これといった観光スポットもなく、町はいたってのんびりした風情が漂う。観光客がこの地を訪問するのは、もっばら伝統音楽ジェゴクに触れるため。心に響く音がここにあるからだ。ヌガラの東にあるランブー・シウィ寺院は、インド洋を見下ろす断崖に立つ古刹だ。
町の目抜き通りは南部と西部を結んでいるナクラ通りと、それに並行して町なかを東西に走っているングラ・ライ通り。数軒のホテルがこの2本の通りに沿って点在しているが、土産物店やレストランは少ない。一番賑わっているのはベモ・ステーションの周囲200m程の間。町の中に見所はこれといってない。
バリ島・ヌガラバリ島・ヌガラ
ランブー・シウィ寺院
ヌガラの東、インド洋を眼下に見る絶景の地に立つ3つの寺院を総称して、ランブー・シウィ寺院と呼ばれている。最も大きなルフール寺院には、寺院創設の発端となった16世紀のジャワ島の高僧ダン・ヒャン・ニラルタの髪が納められている。ちなみに、ランブーは「髪の毛」、シウィは「崇拝」を意味する言葉だ。また、バリ島に災いが起こるときには、ルフール寺院の境内にある石の色が変化して、人々に教えるという伝説もある。
ルフール寺院の東側には、教育の神プナタラン寺院PuraPenataranと、種子・庭園・市場の神ムランティン寺院PuraMeantingが立つ。いずれも小ぢんまりとした寺院だが、地元の人々やジャワ島とバリ島を往来する商人たちにとっては重要かつ希少価値の高い守り神だ。壮大な海原を望む境内は、西部への旅の途中で休息をとるにも絶好のポイントだ。