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バンテアイ・サレム
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バンテアイ・サレム
環濠と高塀で囲まれた砦の名にふさわしい重厚な外観が印象的。
バンテアイ・サムレは「サムレ族の砦」という意味を持ち、サムレには入墨という意味もある。
バイヨン形式のつくりになっていて、回廊に囲まれた中に中央祠堂が建ち、
その回廊の周りをテラスが取り囲んでいる。
また、中央祠堂には拝殿が付属しており、その拝殿は東塔門と近接して配置されている。
その東西の塔門は分離して造られており、周壁と中央祠堂とを回廊で連結する造営が
アンコール・ワットでは実践されている。
第一、第二周壁にもそれぞれ東西南北の4つの塔門が配されていて、
第二周壁の内部には西向きに2棟の経蔵がある。
同じ時期に造られたチャウ・サイ・テボーダやトマノン遺跡での祠堂と拝殿の連結手法を受け継いでいる
といわれる。
バイヨンの造営のヒントにもなった動線。回廊のテラスを歩けば伽藍内部を一周できるという発想は、
アンコール・ワット造営の直後に建てられたこの寺院で、すでにその造営法が考えられていたと。
バイヨンとの違いを発見する際の楽しみにもなるだろう。
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