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バンテアイ・スレイ
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バンテアイ・スレイ
シヴァ神とヴィシュヌ神に捧げられたバンテアイ・スレイ.
当時のアンコール王朝摂政役の王師ヤジュニャヴァラーハの菩提寺として建設され、
「女の砦」の意味を持つ寺院。
外壁は赤色砂岩とラテライトの色彩に彩られ、周囲、約400m。
屋根の一部にはレンガも使用された美しい遺跡である。
「東洋のモナリザ」と呼ばれる優美なレリーフがあることでも有名。
この寺院の見所は、見事なまでにラテライトと砂岩を活用した、その色彩にある。
東正面から入ると赤い絨毯が敷き詰められているかのようなラテライトの参道が延び、
両側にはリンガを模した石柱が立ち並ぶ。
第二周壁の塔門には「マハーバーラタ」を描いたレリーフがある。
彫刻の彫りも深く、精密で秀作が揃っている。
第三周壁の中央にある東塔門の破風には、2本の帯がたすき状にかけられた特異なモチーフが残されており、
ここにも、紅色砂岩で見事に彩られたレリーフがある。非常に貴重なもので、
破風装飾の一部はプノンペンの国立博物館に収蔵されているくらいだ。
その技法を見てみると、ほかの遺跡と類似性が少ないものが多く残されている。
紅色砂岩とラテライトを多用することによって、中央の伽藍は燃える炎のように感じられるのが特徴だ。
優美なレリーフ「東洋のモナリザ」
その造形美はアンコール遺跡のなかでも群を抜いて洗練され優美であると言わしめた、
レリーフ「東洋のモナリザ」。ヒンドウー神話を描いた彫刻で、彫りが深く、ほとんどが
赤色の砂岩で造られている。この時期のレリーフではおそらく最高傑作であったと思われる。
また、この遺跡においては、特殊なスリット状の窓にも注目してみたい。
ラテライトを加工してスリット状に穴をあけたもので、意図的に施された窓は、
多孔質なために手の込んだ細工の難しいラテライトを使用している。
連子窓への過渡期の技術と考えられ、アンコール遺跡群のなかでも、
かなり重要な位置づけになっていて、美術史だけでなく建築史からも極めて
貴重な遺跡である。
バンテアイ・スレイ概要
バンテアイ・スレイはカンボジアにあるアンコール遺跡の一つで、ヒンドゥー教の寺院遺跡。北緯13度59分、東経103度58分で、アンコール・ワットの北東部に位置する。
環濠南東よりバンテアイは砦、スレイは女で、「女の砦」を意味する。大部分が赤い砂岩により建造されている。規模こそ小さいが、精巧で深くほられた美しい彫刻が全面に施されている。
こうしたことから観光客には大変な人気があり、「アンコール美術の至宝」などと賞賛されている。中でもデヴァターの彫像は「東洋のモナリザ」とも呼ばれている。
寺院はラテライトと紅い砂岩で築かれており、東を正面としている。外周壁の塔門をくぐり75mの参道を進むと、第一周壁とその塔門に着く。周壁はラテライトで築かれ南北94m東西109mあり濠を囲んでいる。塔門をくぐり土を盛った橋を渡ると、第二周壁とその塔門があり、正面に祠が見え始める。
塔門をくぐると次は左右にリンガが並んだ参道を進み、第三周壁の塔門に入ると、中には刻まれた碑文が見られる。それを抜けると中央祠堂の前室に至る。ここまでの塔門は、中央に近づく程に間口と高さを狭めており、遠近により狭い寺院を広く見せている。
Wikipedia参照
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