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トマノン
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トマノン
勝利の門から一つ北に通る道筋に、挟むように南北に、ほぼ同規模の小さな寺院がある。
北側がトマノン、南側がチャウ・サイ・テボーダで、内部には中央祠堂に接続された拝殿や
東塔門がある。西塔門は中央祠堂から少し離れていて、周囲はラテライトの壁で囲まれている。
周壁の内部は1基の経蔵が東南隅に配され、東塔門にはテラスが接続している。
構図は平地式の伽藍配置で、特に中央祠堂は階段を四方に配する十字形の平面が特徴。
東側以外の三方には前房の付いた偽扉があるなど、さまざまな造形が織り成す。
南側のチャウ・サイ・テボーダと比較すると、どちらも同時期の
12世紀初頭に造営されたものだが、トマノンの方はほぼ建築当時のままを保っている。
これは、フランス極東学院によって10年もの歳月をかけて修復されたためで、
チャウ・サイ・テボーダと比べると、修復技術の高さがよく解る。
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