王宮内と周辺の観光スポット

王宮内とその周辺
王宮内と周辺の観光スポット
アンコールワットから遅れること50年。ジャヤーヴァルマン7世が築き上げた王都は見所も随所にある。ここだけでも丸々一日はかかりそうだが、まずはプノンバケンをお勧めした。

 

プノンバケンはアンコール遺跡全体を見渡せる格好の場所にあり、プノン・クロム山、プノン・ボック山とともにアンコール三聖山と呼ばれている。ジャングルの樹海に浮かぶアンコールワットや巨大な貯水池の西バライなどが眺望できる。

 

プノンバケンで全体像が確認できたら、順次スポットを訪れたい。特に王宮周辺を訪れる人の多くが、アンコールワットの後に訪れるケースが多く、単に、外観だけを見るだけにとどまらず、時代背景や人々の生活様式が鮮明に描かれたレリーフなどに注目したい。

 

 

主な観光スポットは、バプーオン、王宮、ピミアナカス、クリアン、プラサット・スゥル・プラット、ライ王のテラス、像のテラス、プリア・ピトゥ、プリア・パリライ、プノン・バケン、などがあります。

王宮内とその周辺記事一覧

バプーオンバイヨン寺院のすぐ東に隣接するようにあるバプーオン。この寺院は「隠し子」という意味を持つ遺跡で、3層からなるピラミッド型の建物は、かつてはバイヨンよりも高かったと言われる。東塔門を入ると、ワット造営の試作として作られた長さ200mにも及ぶ円柱列に支えられた「空中参道」がある。高さ2m程の円柱が4列に並べられ、その上に敷石があり、東塔門から中央部までつながっている。元来、参道は地上と天界を...

王宮バイヨンから北へ行くと、東西600m、南北300mの周壁に囲まれた位置に、王宮があったとされている。周囲にはピミアナカス(天上の宮殿)、男池、女池、宮殿跡などが残っている。当時宮殿は木造だったため、現在はその痕跡は残っておらず、跡地周辺に屋根瓦や陶器の破片が散在しているのが確認できる。出土物の国外持ち出しは禁止されているので、持ち帰らないよう注意が必要。

ピミアナカス王宮周壁の中にある11世紀初頭に創建されたピミアナカス寺院。王宮の正門である東塔門をくぐり、右側にミラミッド型の建物がみえる。正式名称はピミアン・アカーハといい「天上の宮殿」、「空中楼閣」という意味がある。外観はラテライトの基壇を3層に積み上げ小さな祠堂がその上に載っている。祠堂の周囲にはバプーオンと同様に幅lm、高さ2m程の回廊が造られている。これらの王都の中心施設には、地上から仰ぎ...

クリアン王宮から東へ勝利の門へ通じる道が延びている。その道を挟んで、南北に対照的に造られているのがクリアンだ。何の目的で造られたかは謎だが、勝利の門へ通じ、チャンバや中国を向いていることから軍事的な目的か、防護壁の役割を果たしていたのではなかろうか。建築資材は南北で若干違い、南クリアンは砂岩で造られ、北クリアンは赤いラテライトが多く使われている。出入口の木製扉を支えるために木材が使われていることや...

プラサット・スゥル像のテラスと平行してプラサット・スゥル・プラットが不規則に並んでいる。「綱渡りの塔」という名で呼ばれており、王宮前広場に集まった観客のために綱渡りを見せたという逸話も残るが、その真相は不明。12の塔が立ち並ぶ風景はある種独特な雰囲気で、その意図に興味を引かれる。何のために建てられたのだろう。ラテライトの赤茶けた色合いがどこかノスタルジックな感じがする。綱渡りの話が本当であれば、像...

ライ王のテラス1996年にフランス極東学院によって本格的な修復が完成した。その際、12世紀末にジャヤヴァルマン7世によって建立されたものとされていたが、それ以前にテラスの原型があり再建築したものであることが解った。新しいテラスの奥に以前のテラスが残っていて二重の壁面になっている。このことから12世紀末以前にすでにテラスの原型があり、それを後世に修復したことが解明された。そのため、現在の姿は、古いも...

像のテラスジャヤヴァルマン七世によって造られた、象のテラス、ライ王のテラスは、バプーオンと一体化するように立ち並ぶ。王宮前にあるテラスで、挙兵する際など王族達が閲兵を行ったとされる。像のテラスと言うように中央の階段には、ハスの花を摘む鼻を柱に模した象が3頭が砂岩に彫刻されている。ライ王のテラスまでおよそ300m、その区間にある、象の上に乗った象使いたちの躍動感のある姿が見所。当時、像に乗って狩りを...

プリア・ピトゥ5つの神殿とふたつのテラスからなる仏教寺院で、荒地のなかに瓦礫が散在している趣は、遺跡のまた遺跡といった感じだが、修復もされず、荒れ果てたままの姿で残っている。そのため足場が非常に悪く、散策する際は注意が必要。王宮の関連施設と見られているが、何の目的で使用されたかは解っていない。テラスや神殿の一部にはチャウ・サイ・テボーダに似ている彫刻が施され、どことなく類似している。訪れる観光客は...

プリア・パリライジャングルの中にひっそりと佇むプリア・パリライ。ジャヤヴアルマン七世の造営した寺院に様式はよく似ているが、その詳細はよく解っていない。王宮内のテップ・プラナム寺院の奥に位置し、東塔門前に座す仏陀の像やテップ・プラナムに上座部仏教の座像が安置されている。現在でも村人の信仰の対象となっていて、びっしりと巻きついた大木の根が印象的。

プノン・バケンからの眺めアンコールの第一次都城の中心に位置し、遺跡の全貌が見渡せるとあって、できればスケジュールの前半に訪れたいスポット。(遊園地の観覧車に最初に乗る感じ?)。プノンバケンから東の方角に、遠く聖山プノン・ボック、北にプノン・クーレン丘陵を眺望。プノン・クーレン丘陵までは約40kmの距離にあり、アンコール遺跡の重要な石切り場だった。現在も砂岩などが切り出されている。当時はここからシ...

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