タナ・ロット寺院周辺
タナ・ロット寺院周辺
タバナン県とバドゥン県の一部からなるバリ島中部は歴史的建造物と工芸品の産地である。ジャワからの侵略者たちにより築かれた14世紀はじめ、タバナン、ゲルゲル、メングウィ、ブレレンなどいくつもの王国が興亡を繰り返し、バリの歴史の表舞台となったエリアでもある。
18世紀タバナン王国は隆盛を極めた。クルンクンに次ぐ権力をもっていて、それだけに寺院のみどころや歴史的建造物も多くブキッ・サリ寺院、タナ・ロット寺院やタマン・アユン寺院、バトゥカウ寺院などが名高い。
また、見事なライステラス(棚田)を見ることができる、バリ島有数の稲作の産地でもある。ブラタン湖の周辺は高原リゾートとして避暑地になっており、トロピカルフルーツの産地でもある。
商業の中心地タバナンで、素朴な素焼きが魅力の陶芸や金銀系の手織物ソンケットなどが知られている。20世紀初頭は伝統文化の中心地でもあり、王宮前に残っている。
観光スポットがいくつも点在し、効率よく廻るなら観光ツアーに参加するか車をチャーターしよう。いくつもの寺院を見学することができる。見逃せないのが、夕日をバックにした姿が有名なタナ・ロヅト寺院で、この時間帯に合わせてスケジュールを組みたい。
夕日の時間に合わせて着くにはモンキー・テンプルで有名なブキッ・サリ寺院やバリ島で2番目に大きいタマン・アユン寺院などを見学してからの方が良いだろう。帰路は遅くても14時ころには出発したい。
高原避暑地として知られるブドゥグルはキンタマーニと並び人気のスポットだ。ブラタン湖を中心とした標高1500mの高原では遊覧ボートなどのウオーターアクティビティが楽しめる。主要地からシャトルバスが出ているので利用したい。
ライステラスが随所に見られるタバナン周辺では特に眺望が素晴らしいジャティルウィッがおすすめ。1時間程度かかるが、時間に余裕をもってでかけよう。
主な観光スポットは、タナ・ロット寺院、タマン・アユン寺院、ブキッ・サリ寺院、タバナン、スバッ博物館、グデ・クランビタン宮殿、イエッ・パナス、パトゥカウ寺院、ジャティルウィッ、マルガ英雄墓地、などがある。
タナ・ロット寺院
海の守護神を祭る寺院として、バリ島の人々から厚い信仰を 寄せられているタナ・ロット寺院。 夕焼けの中に浮かび上がる姿がバリ島を代表する景色として有名で、 バリ島でもブサキ寺院とともに有名な寺院の一つに数えられる。 インド洋に突き出した岩山に立ち満潮になると海の中に取り残されたような 姿が神秘的で美しい。
デンパサールから約30km西へ向かうと バリ島の寺院の中で最も格式が高いとされる バリ・ヒンドウー教の寺院がある。 インド洋の荒波が打ち寄せる海岸べりに立つタナ・ロット寺院は バリ6大寺院の一つに数えられる。
夕暮れ時には幻想的な姿を現し、夕日に輝く海と空をバックに 美しいシルエットをみせる。海に迫り出した小島のような岩山に立っていることから 別名はロヅク・テンプルともよばれ、格式の高さが伝わってくるようだ。
16世紀、ここを訪れたジャワ島の高僧ダン・ヒャン・ニラルタが 神々が降臨するのにふさわしい場所として、この地に 海の守護神を祭る寺院を建てるよう村人にすすめたとされる。
年中、信者たちの参拝が途絶えることがなく、 観先客の多さでも群を抜いている。 参道には人があふれ、16時を過ぎるころから 飲食店や土産物店も活気付く。
対岸の眺めのよい高台にはレストランがあり、テラス席からの景色が おすすめ。干潮時には寺院へは歩いて渡れるが、 異教徒は門の中に入ることはできない。
バリ島6大寺院
諸説あるが、最も一般的な説ではブサキ寺院、ゴア・ラワ寺院、ウルン・ダヌ・バトゥール寺院、バトゥカウ寺院、ウルワトゥ寺院、タナ・ロット寺院。ウルワトゥ寺院かタナ・ロット寺院のかわりにルンプヤン寺院を入れる説もある。